情報を活用して、思考と行動を進化させる
情報を効率的・効果的に収集し、それを実際に活かすノウハウを記載した本。 普段何気なく行っている情報収集について、改めて考えるきっかけになった。
memo・感想
なぜ情報を収集するのか
- 巨人の肩に乗るため
- 先人たちが蓄積してきた知識・知見に頼ることで、0から考える時間を短縮する
- 情報収集そのものを目的化しない
- あるだけでは意味がない。どのように活かすかを考える。
自分の思考の方向性の大枠を決めるためだったり、何が足りないのかを知るために情報を収集するのが良さそう。
情報収集の分類
本書における分類
検証的情報収集
- 目的を踏まえて対象や手法を個別に検討した上で、思考仮説を検証するために行われる情報の収集・整理活動
XXXをやるためには?という明確な目的を持った上で、どうやるべきかの仮説を立てる・検証するための情報収集。
整理的情報収集
- 情報収集の目的や対象、手法等が明確になった上で、要求される情報の収集・整理活動
マニュアル作る時とか。穴埋め的な情報収集。XXXをやるための、YYYY関する情報が足りていないから、調べよう的な。
学習的情報収集
- 短期的には目的を持たず、対象や手法も制約を受けないまま実施される。将来の思考材料である情報の収集・整理活動。
知的欲求を満たすためだったり、「常識として知っておく」ためにする情報収集かな
情報収集自体の分類を明確化したのはなかなかないかも。「〜〜〜のための調査」みたいな言い方はよくされるけど。この本ではそれぞれ明確に定義している。
情報収集のための基本フレームワーク
このフレームワークは検証的情報収集のためのフレームワーク すなわち、目的は決まっているが、判断材料や、行動指針がない場合
- タスキング
- これから実施する情報収集をタスクに落とし込んでいく作業
- 情報収集の目的を決め、求める情報の全体・具体像を考える
- 必要そうな情報のリストを洗い出す
- XXXの判断のためにYYYの情報がいりそうなど
- どうやって調べるかを決める
- インタビュー
- Web検索
- 専門書
- 期限を決める
- 収集処理
- 実際に情報を収集する
- 解析・判読・分析・予測
- 集めた情報を整理
- 要素化・構造化して分類・分析する
- 必要に応じてタスキングを再度行う
- 配布
- 調査結果を配布する(それを元に行動する)
知識基盤を作るために行うこと
業界素人の若手コンサルがプロジェクト参画前に行う知識作りの例 そもそもこれから調べる対象に関しての基礎知識がない場合に行う。思考の指針を作るための土台作り。
- 関連書籍10冊程度を一気読み
- 専門書を一気読みする
- 業界専門誌を1年分流し読み
- 業界専門メディアの記事タイトル一気読み
- 海外メディアの記事とかも読んでみる
- 関連する業界レポートを一気読み
- 関連する統計・数値情報の探索
- SNS検索・コミュニテイがあれば参加
- 業界に詳しそうな人に聞く
とりあえず専門書・業界詩などで大枠の知識土台を作っている印象。まずネットの情報に飛びつくのではなく、ある程度信頼のおける情報源から、大量の情報を浴びることが大切っぽい。 もちろん、ただ浴びるだけでなく、なぜその情報を浴びるのかを意識しながら。
感想
「情報収集」自体を定義し、それに沿ったフレームワークを提供してくれる本。よく言われることではあるが、調べる時も「目的を明確化」した上で実施することの大切さを改めて感じた。 特に、ネット検索とかしていると、だんだん目的を忘れてしまうこともあるので気をつけなければ。